『護られなかった者たちへ』中山七里

身体を拘束され、放置されたまま餓死した遺体が発見された。
誰もが人格者だと言われるような人物だった。
ドアを1枚隔てた外では鳥のさえずり、人の声がする中、助けを呼ぶこともできず、喉の乾きと空腹に耐えながらひたすら死を待つしかない、残酷な殺され方だった。
捜査している中、第二の餓死死体が見つかる。

生活保護法に『護られなかった者たち』の恨み。 同じように餓死して苦しめばいいという小気味よさもあるが、社会の問題でもある。

生活保護の審査に漏れて、餓死したおばあさん。
食べるものかなくなり、香り付きのティッシュペーパーを食べていた。
胃の中を解剖したらティッシュペーパーが詰まっていた。
こんな人が生活保護に漏れる一方で、巧みに嘘をついて生活保護をせしめる人達もいる。

マイナンバーカードで全ての個人情報が正確に把握できるようになれば、本当に必要な人が受けられるようになるのだろうか。

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