『すぐ死ぬんだから』内館牧子

78歳の女性(ハナ)は道端で声をかけられる。

シニア向けの雑誌社だった。

かっこいい女性として写真を撮らせてくださいと。

写真を撮られながらインタビューを受けるハナ。

「よく、『私、年齢は忘れてるんです』って得意げに言う人、いるじゃない?大笑いの言葉よねえ。年齢を忘れるのは本人じゃなくて、他人に忘れさせなきゃいけないの」

派手なスカートを褒められ、どこで買ったのですかと訊かれると、カーテン生地を買ってきて自分で縫ったと答え、若者を「マジっすか」と驚かせる。

その足で、意気揚々と高校の同窓会に出向くと、周りの女友達からは「よくそんな派手なスカート履けるよ。ご立派!、尊敬しちゃう」と揶揄されるが、嫉妬は最高の褒め言葉だと受け取る。

ハナは高校時代は、美人でもなく、成績も目立たず、凡庸であり、10年前の同窓会でも、こんなにとびぬけたオシャレではなかっただけに、周りからはどうしたの?という目で見られる。

このくらいの年齢になると、「もう年だからいいや」とか「自分にはおしゃれは関係ない」と外見に一切見向きもしない人と、逆に身ぎれいにしている人と、真っ二つに判れるそうだ。

そしてなんと、きれいにオシャレをしている人の方が、人への気づかいができ、社交的であるのだそうだ。

そんなハナに思いもかけないことが起こる。

面白かった!

お勧めの一冊。


すぐ死ぬんだから [ 内館 牧子 ]


すぐ死ぬんだから

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