今日のお客様～お一人さま～

2018/10/1 未分類

中年の男性が一人でお食事に来られた。

店員の案内も見ないで勝手に席につこうとされるくらい、人と関わることを最小限にしているような無愛想なお客様だったので、少々怖かった。

席に案内するとすぐにトイレに立たれた。テーブルの上にポンと置かれたのは、買ってきたばかりの書店のカバーがかかった本。

席のすぐそばには運の悪いことに、家族連れのお客様で騒がしかったので、内心「しまった！」と思ったが、その人は、さして気にした様子もなく、自分の世界に閉じこもるように読書を始めた。

その様子を垣間見るにつけ、そのとっつきにくいお客様と自分と似た部分があるような気がしてきた。

人から干渉されることがなければ、周りが少々何をしていようが構わない。

好きな本を読み、好きな食事をし、自分一人で楽しんでいればそれが満足で幸せなのだ。

周りの人に興味がなく、それが無愛想でとっつきにくく感じさせる。

実は、私も同じような性格なので、私が客になった時に、店員に同じ思いをさせているのではないかとそのことにやっと気が付いた。

いつも行くスーパーでは、まるきり誰とも一言も会話をすることなく買い物ができるので、身構えることなく、何も考えずにふらっと立ち寄れるのが心地よい。

私の場合も、周りの人の顔も見ず、会話もせず、レジでも会話もしないので、店員には、そういうお客様だと認識されているのだと思う。

こういう人間は、一人でいても苦痛に思わない。

むしろ、一人がいちばんほっとするので、周りの人も、気を遣ったつもりで話かけることをせずにそっとしておいてもらいたい。