誰にも見せない泪があった
人知れず流した泪があった
決して平らな道ではなかった
けれど確かに歩んで来た道だ
「栄光の架橋」ゆず
この歌を紅白で聴きながら、真っ先に思い出したのは、医学部受験で三浪して、今年諦めて別の学部に入った人のことだ。
長い長い浪人生活の中で、この人こそ、誰にも見せない泪があり、人知れず流した泪があったはずだろうなあと思いながら、ゆずの曲を聴いていたのだ。
三浪中、「誕生日にまた一つ年をとり、母親は泣いていた」と話していた。
今は何をしているんだろうなとふと思っていたら、なんとなんと、大学生しながら今年も赤本で勉強しているとか!
今年でセンター試験5回目だと自虐的に言っていた。センター試験は二日間あり、朝から夕方まで一日終わって外に出ると、もう暗くなっているほど長時間。しかも雪が降っていたりすると、そこから帰りのバスに長蛇の列、家に帰るとヘトヘトになるというのに、翌日に2日目がある。精神的にも体力的にも、クタクタになるセンター試験。そのセンター試験が今年で5回目。
そこまでして医者になりたいんだろうな。普通だったら、もう受験勉強なんてしたくないし、入った大学で楽しんでいこうと思うだろうに、どうしても医者になる夢を捨てきれないんだろうな。
あと、ここまで受験勉強を続けられるということは、少なくとも、勉強は嫌いではないのだろう。
見ず知らずの人だけど、私は応援している。
今年の2月、もしくは3月に、医学部合格の知らせを、桜が開花することを、心から。