『賢者の書』喜多川 泰

この本にもっと早く出会いたかったなあ、と思うほどにいい本だった。

サイードという14歳の少年が、9人の賢者に会う旅に出かけ、一人一人から教えを聞く。

面白い例えだなと思った話に、東のオアシスと西のオアシスの例えがあった。

東のオアシスの人々は、自分の幸せのみを願っている。
西のオアシスの人々は、他人の幸せのみを願っている。
両者は考え方が違うので、仲が悪いかと思いきや、意外や意外、非常に仲がいい。
それはなぜか。
年に一回、西のオアシスから東のオアシスに来るキャラバン隊は、人を喜ばせよう、役に立とうという人たちの集まりなので、東の人たちは、待ち望んでいるのだ。
年に一度、お金を払って贅沢してでも、西のオアシスのサービスを受けたくて待ち望んでいる。
そうすると、自然に富は西のオアシスに流れる。
成功者は、一人残らず、西のオアシスの住人なのだ。

あと、自尊心と他尊心(作者の造語)の話もすごく良かった。
自尊心をこの上なく高めるだけでなく、それと同じくらい他尊心も高めていく。
他尊心の他人とは、特定の人ではなく、全ての人のこと。

賢者に出会う度に、こうやって色んな教えを授けられていく。
この本に出合えて賢者の教えに触れられて本当に良かった。

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