『少女葬』櫛木理宇

Amazonが私に薦めてきたのが、この作者の『殺人依存症』と『残酷依存症』

この2冊を読んですっかり面白さにハマってしまった私は、Amazonレビューでも評判のいいこの本に目をつけた。

表紙が怖すぎて、本を購入するのをためらうほどだったが、ちょうどkindle unlimited の0円で読めたので、早速読んでみた。

シェアハウスに暮らしている仲良しの二人の家出少女。

家出少年、少女がどういう暮らしをして、どうなっていくのか、知らない部分が分かるのも、小説を読んだからこそ。娯楽でもあるが社会勉強にもなる。

一人の少女が、壮絶なリンチの末、嬲り殺された友達の死体の画像を見ているところから始まる。

名前はどちらとも書いていないところが、二人の少女のどちらが殺される運命をたどるのか、読んでいて、そこはだいたい想像がつく。

莫迦だったり、無防備だったり、弱かったり、人を信じやすかったり、そういう人が騙されて転落の一途をたどる。

「貧すれば鈍する」という言葉どおり、本当の貧乏を経験すると、始めは苦痛だった感覚が薄れ、どうでもよくなっていき、少しずつ壊されていく。

表紙が怖いので、人に薦めがたいが、これはなかなか読み応えがあった。

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