『グロテスク』桐野夏生

怪物的な美貌を持つユリコ。
平凡な顔のユリコの姉。
その同級生の和恵はユリコに憧れるが、やることなすこと的外れで失笑され痛々しい姿が苛めの対象となる。
その後、30代後半になったユリコと和恵は、同じ職業、娼婦に。
ユリコは根っからの娼婦だが、和恵は努力家で一流会社に勤めながら夜は娼婦となって客を取る。
その二人がチャンいう中国人によって殺される。
和恵の転落が凄まじい。
ケバい化粧とガリガリに痩せた身体で徘徊する姿にみな恐れ慄き、
人にどう思われようとどうでも良くなり、しまいに怪物と呼ばれようが開き直っている。
その人生が強烈で読後も和恵のことが頭から離れない。
個人的には、和恵の「人からどう見られても頓着しない精神」がとても好きだったりする。

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