『インシテミル』米澤穂信

時給十一万二千円という破格なバイトに応募した12人は地下室に7日間過ごすことになる。
仕事の内容とは。より多くの報酬をめぐって参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった。
初対面の12人という小さなグループでも、リーダーが生まれ、派閥が出てくる。
第一の犠牲者が謎の死を遂げ、この中で犯人は誰なのかとお互いを詮索しあい、パニックに陥った者がさらなる殺人を犯していき、その殺人者を抹殺しようとまた・・・。
パニックになる者、落ち着いている者など、極限状態ではその性格が露わになる。

『そして誰もいなくなった』や、読んだばかりの『十各館の殺人』のように、一定期間、抜け出すことのできない孤立した場所で仲間が一人一人殺されていき、残った者同士で疑い合い…
読み終わって、とりあえず殺される恐怖に怯えることのない現実に無事戻ってきた。


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