上条桂介。天才的才能を持ちながら幼少時に母親が自殺、父親からは虐待・育児放棄されて育つが唯一の救いは将棋だった。新聞配達をしながら暮らすが、そんな桂介のことを近所に住む唐沢が偶然目にし、桂介に将棋を教えるようになるうちに桂介の才能に驚く。
同時期に、桂介の担任の先生から、桂介のIQが140だと知らされ、やはりただ者ではないと知り、「優れた才能を世に出さなければならない」と、将棋のプロへの登竜門である奨励会に入るように勧めるが、父親の反対で諦めざるをえなくなる。その後、成長した桂介は東大に入り、真剣師(賭博によって生計を立てている者)の東明と出会う。
ヒリヒリするような勝負に魅せられつつも、人間性の欠落した東明に引っ掻き回されていく。
悲惨な生い立ちと幼少時代を過ごした天才の物語で、満足の読書だった。
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