恐怖のブランコ

私は学童保育でも働いているのだが、指導員とはあるまじき行動に出ているかもしれない。校庭で子ども達の「ブランコこいで~」という無邪気な声に微笑ましく思っていたら大間違いだ。私がこぐとそれが恐怖と化するからだ。「名付けて恐怖のブランコ」

「本日は、ご乗車いただき、ありがとうございます。このブランコは赤ちゃん用ですので、全然怖くありません」などと子とも達を油断させておきながら、ブランコをこぎ始めるやいなや、「ウッソでーす!もうあなたは元には戻れません。お気の毒に。もうお家には帰れません。実はこれは恐怖のブランコなのです。あ!!!大変申し訳ありませんが、シートベルトが壊れています!さあ、もう止まりません。地獄へまっしぐらです。さあ、地獄へ飛んで行けーー!」と絶叫し、子ども達も、恐怖で顔を引きつらせ絶叫しながらも喜んでいる。

こういう恐怖ものは、女の子の方が大丈夫みたいだ。逆に男の子の方が度胸がなく、乗りたそうにもしているんだけど、ビビって途中下車して逃げていく。その点、女子は、騙されると分かっていながら、自ら進んで恐怖を求めにくる。

絶叫が響き渡る午後の校庭。ブランコのすぐ裏が民家なので、そのうち通報されるのではないかと、それもスリル満点だ。さあ、また今日もブランコをこごう。本日のブランコの旅、「終点、激突~激突~」と叫びながら。

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